第十一章 日本神話



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 日本は、太平洋戦争に敗れ、全土を焼け野が原にされたが、ドイツ人同様不死鳥のごとくよみがえり、イギリス、フランス、ソ連などを軽く追い抜き、アメリカ、西ドイツに並ぶ工業大国にのし上がった。有色人種でありながら、世界の工業分野のリーダーになったのである。もの作りではアメリカを圧倒し、アメリカの大手自動車メーカーや電気製品メーカーを次々に廃業か倒産に追い込んだ。白人絶対の技術、ノウハウの世界で、白人を圧倒して見せたのだ。昭和48年の排ガス規制を世界で最初にクリヤーしたCVCCエンジン、驚異的燃費を誇るハイブリッドエンジン、ロボット開発、カメラ、ビデオの光学機器、発光ダイオード、LED、クウォーツの時計技術、造船技術、ゲーム機のハードとソフト、精密機械と工作機械、医療機器、新薬開発、トンネル掘削技術、高速鉄道技術、バイオテクノロジーなど日本人は、驚異的な優秀性を再び白人に見せつけた。日本人は、有色人種ではあり得ない才能を見せつけ、再び有色人種の一人ヒーローとなったのだ。日本人は、新技術、新製品の分野で優れているのみではなく、トヨタの看板方式に代表されるように、改善、応用が得意で、この分野ではアメリカ人、ドイツ人をはるかに上回り、文字通り世界一である。「カンバン」「カイゼン」は、今や世界の工場の共通語になっている。そして、世界中で当初到底不可能と思われた品質改善、不良率の低減、コストダウンが実現しているのである。


 工業製品のみではなく、日本人は、インスタントラーメン、カラオケといった食料品、趣味の分野でも世界的なヒット商品を発明した。インスタントラーメンの最も好きな国民は韓国人で、1人当たりの消費量は世界一である。韓国人は、日本人のお陰でインスタントラーメンを食べさせてもらっているのであるが、このインスタントラーメンを韓国人が発明したと信じている韓国人が多いそうである!カラオケも韓国人は異常に好むが、ヨーロッパではカラオケが韓国人の発明であると言いふらしている韓国人がいるそうだ!嘘を言いふらす韓国人の頭の中は、一体どうなっているのか?どうしても中身を開けて見る必要がある。カラオケは、「空(から)のオーケスオラ」の意味で、日本人の発明であるが、ヨーロッパ人は、詳しいことはわからないので、韓国人が嘘を言いふらすと信じてしまうことはあり得る。「騙し民族、世界で大活躍」といったところである。韓国人が発明したものは、この世に存在しないという現実を、韓国人は直視する必要があるのだ。


 

 日本人は、安価な労働力と販路を求めてアジア諸国に工場進出したが、これがアジア諸国にとって文字通り福音となった。今でこそ、韓国、台湾、タイ、マレーシア、ベトナム、中国なども経済的に発展したが、これらの国は、例外なく当初輸出に堪える工業製品を作る技術もノウハウも資本もまったく持っていなかった。日本人が工場を建て、社員を一から十まで教育し、輸出に堪え得る製品を製造し、外貨を稼いでやり、雇用を創出して消費を増大させて初めて経済のテークオフを果たしたのだ。当時西ドイツやアメリカには、遠く離れたアジアに工場進出する酔狂な企業は皆無であったので、日本の資本と技術、ノウハウがアジアの発展にとってすべてであった。仮定の話として、日本が南米の西海岸に隣接する島国であったとせよ。日本人の工場進出によって、チリ、ペルー、エクアドル、コロンビアなどが大発展し、それらの国では、雇用が増大して、国民は現在よりも数段豊かになり、貧困層が減って治安もよくなっていた。北朝鮮が、いまだに貧困に喘ぎ続けているのは、隣が中国やロシアといった資本も技術も持たない国だからである。もし、韓国の隣が日本ではなく、中国やロシアであったならば、韓国は、北朝鮮同様いまだに産業革命もできず、貧困に喘ぎ続けていた。有色人種の中で、自力で産業革命を成し遂げる能力があったのは日本人だけであり、韓国人は、盗むか真似るか教わる以外に能のない国民であり、韓国の近代の発展は、日本人が全てであった。この点については、気がついている韓国人は少ないし、たとえ気がついていても、韓国人は、この事実を即座に脳裏の裏に追いやるのだ。こと日本人については、韓国人は、あまりの能力の開きに完全に余裕を失っている。

 

 日本人が、太平洋戦争から立ち直り、アメリカ、西ドイツと並ぶ工業大国にのし上がったことは、明治維新、太平洋戦争に続いて有色人種に勇気と感動と衝撃を与えた。白人にも衝撃を与えたのだ。そしてアジアの国々は、日本を真似すると、自分たちも豊かな工業国になれると信じたのである。マレーシアの有名なマハティール元首相は、ルック・イースト政策で、マレーシアを導いたが、彼の言うイーストは、もちろん日本のことだ。シンガポールの有名なリー・クァン・ユー元首相も、マハティール元首相同様日本礼賛の書を現し、日本を手本にして国を治めたことを告白している。彼らは、日本人に対して多大の感謝の意を表しているのだ。勇気と感動を与えることが出来る民族が最も偉大な民族であるという教訓は、ここでも生きている。他方韓国人は、勇気も感動も誰にも与えることが出来なかった。西洋列強に怯(おび)え、日本人に助けを求め、日本人に教えられ、日本人から盗んだだけである。近代史において無能ぶりを曝(さら)け出した。


 日本人の戦後の行動を分析すると、イギリスの古典派の経済学者アダム・スミスの主張が想起される。彼は、人間は自身と家族を富ましたいという利己心によって、もてる才能を最大限に発揮するが、そのことが新技術、新ノウハウ、新製品、新市場の開発に結び付き、社会や他の人々を富ますと主張した。日本人は、自身と家族を富ますためにアジアに工場を建て、観光旅行に出かけたが、それらの利己的な行いが、アジア全体を富ましたのだ。優秀な民族は、利己的な行動によって期せずして他の民族や国民を富まし、勇気と感動を与えることが出来るのだ。他方優秀でない民族は、他の民族の利益を損ない、かつ他の民族の気分を損なうのである。


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